昨今,いわゆるハイエンドゲームに対して否定的な意見が目立つ。最先端の技術を駆使し,また高いコストをかけて作られるハイエンドゲームだが,一方で,その売り上げには陰りが見え,リネージュ2 RMT,ビジネス的なリスクの高さが際立ってきたからである。 スマートフォンの爆発的な普及やカジュアルなソーシャルゲームの隆盛などを鑑み,「ハイエンドゲームの時代は終わった」と指摘するアナリスト/業界関係者も少なくはない。 そんななか,今年の6月に一つの技術デモが公開された。 「Agni's Philosophy」と題されたその映像は,アイオン RMT,スクウェア?エニックスが「」に合わせて用意したもの。「ファイナルファンタジー」の名を冠するこテクノロジーデモは,新型ゲームエンジン「Luminous Studio」で作られており,“次世代のゲーム映像”を分かりやすい形で提示するという内容になっていた。 公開されるや否や,リアルタイムCGとは思えないその圧倒的な映像クオリティで世界中のゲーマー達に大きな驚きを与えた(※)わけだが,その映像を見て筆者が改めて感じたのは,「ハイエンドなゲーム」には,本当にこの先の未来がないのだろうか,ということであった。 コンシューマゲームを中心とした「ハイエンドなゲーム」は,この先,滅んでいく運命にあるのか? そもそも“凄いゲーム”とは,本当にコアユーザー向けのものなのか……。 では,そんな疑問を当のスクウェア?エニックスに投げかけてみることにした。話を伺ったのは,「Luminous Studio」プロジェクトの中心人物であり,「Agni's Philosophy」の制作も指揮している同社の橋本善久氏だ。 「Luminous Studio」で実現したいことや,「Agni's Philosophy」に込められたメッセージ,そしてハイエンドゲームの将来についてなど,いろいろなことを聞いてみた。橋本氏,そしてスクウェア?エニックスが見据える「ゲームの未来」とは,いったいどのようなものなのだろうか。 ※2012年11月22日現在,ている 橋本善久(はしもとよしひさ):スクウェア?エニックス CTO兼テクノロジー推進部 コーポレート?エグゼクティブ。1997年にセガに入社してゲーム業界へ。「ソニック アドベンチャー」シリーズの開発に参加したのち,クリエイターとしてゲームディレクターを務めると同時に,エンジニアとしても「ヘッジホッグエンジン」開発の中心人物として活躍
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